交通事故の後遺障害等級認定は保険会社に一任すべき?

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交通事故が起こった後、怪我の治療が必要となります。怪我の度合いによっては治療しても改善されないものがあり、これを後遺障害と呼びます。後遺障害は等級認定が受けられ、等級に応じた賠償を貰うことができます。病院で完治するのが最もいい方法ですが、残念ながら障害が残ってしまった場合は、後遺障害の等級認定を受けましょう。

後遺障害とは

よく混同されるのが、後遺症と後遺障害です。後遺症は、何かしらの病気や怪我の治療が終わったにも関わらず、症状が未だに出ることを指します。医学的にこれ以上の回復は望めないという症状が後遺症に当てはまります。

後遺障害は、治療終了後にまだ残っている症状で、これ以上治療を行っても改善が期待できないという点では後遺症と同じですが、原因は交通事故と限定されています。また、後遺障害は等級認定されると、その等級に合わせた賠償金を受け取ることができます。

この賠償金は、改善は望めないけれど症状を緩和するための治療のため、または日常生活のサポートのために支払われるものです。

等級認定とは

後遺障害の出方は人それぞれで、症状の重さも異なります。個別で一人ひとりの交渉に合わせて損害を算出するのは困難です。等級認定は、症状の重さや部位などで細かく分類化することで、個別で算出するのが難しい損害を、迅速かつ的確に、平等に与えられるように作られた認定です。

等級は全部で16等級、項目別に分けると142個と分類されます。この中から、個別で損害を算出し、その人の状態に見合った適切な額を提示します。等級認定は面談など、被害者に直接会って判断するのではなく、全て書類上で行われます。

このため、同じ症状でも等級が違う場合が出てきます。多くの等級認定の処理を迅速に行うために作られた制度ですが、判断は全て書類上のため、どうしても公平性に欠けてしまうケースもあるのです。適正に評価されるかどうかで等級が変わり、損害賠償額も異なってきます。

適切な等級認定を受けるためには、自分の現在の状況を書類上で正しく伝える必要があります。

後遺障害の等級認定の流れ

後遺障害の等級認定はすぐに受けられるものではありません。まず、病院へ行き治療を受ける必要があります。治療記録がなければ等級申請に必要な書類の作成ができないためです。また、一度の診察では申請書類は作れません。

一定期間通院して、症状の正確な把握が求められます。一番いいのはこの間に完治することですが、交通事故の後遺症というのは思わぬ形で出てくるものです。時間が経って後から症状が出てきた、というケースは珍しくありません。

このような事態を防ぐためにも、事故後はすぐに病院へ行き、一定期間必ず通院しましょう。医師がこれ以上の症状の改善が見込めないと判断したら、症状固定の診断がされます。症状固定の診断をされたあと、等級認定申請に必要な「後遺障害診断書」の作成が行われます。

その他、治療記録や検査記録も一緒に提出する必要があるので、準備忘れがないようしっかりと用意しておきましょう。申請に必要な書類を全て用意したら、損害保険料率算出機構へ書類を送付し、審査を受けます。審査にはしばらく時間がかかるので、結果通知まで待ちましょう。

審査が終わった後、後遺障害の等級認定の結果が通知されます。賠償金は、等級に合わせた金額が受け取れるので、等級認定が終了してからになります。

→交通事故で起こる肘部分の後遺障害

保険会社に依頼した場合のメリットとデメリット

等級認定には様々な書類が必要となります。また、用意した書類上に不備があると等級認定の結果に響きます。これを全て代行して行ってくれるのが保険会社です。被害者は事故後、怪我の治療に加え様々な手続きと処理が求められ、忙しくなります。

時間のない中で必要な書類を用意するのは難しいことです。中には専門的な知識が必要になる書類もあります。個人では難しい内容も、保険会社に一任すれば全て代行で行ってくれるので、手続きの負担はかなり軽減することができます。

一方でデメリットもあります。保険会社は損害額の負担を減らすため、本来の等級より低い書類申請を行う傾向にあります。このため、保険会社に依頼すると適正な後遺障害等級を得られない可能性があります。また、保険会社に任せると、賠償金は示談が終了するまで受け取れません。

この間も通院にかかる交通費や治療費はかさんでいくので、被害者側としては一日も早く賠償金を受け取りたいところです。このように、手間を考えると保険会社に一任する方が負担は最小限に抑えて確実に申請できますが、一方で金額面のデメリットを被る可能性が大きいです。

長い目で見ると、申請にかかる負担より金額面のデメリットを避けた方がいいと言えます。

保険会社以外の方法なら弁護士がおすすめ

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デメリットを避けるために保険会社を通さずに書類申請をしたい、けれどどんな書類が必要で、どこで用意すればいいのか分からない。そんな方におすすめの方法が、弁護士への依頼です。弁護士の等級申請は保険会社とは違い、裁判所の判断に基づく公平な申請が行われます。

等級を低くしても弁護士側にメリットはありません。依頼人が納得する形でサポートするのが、弁護士の役割です。弁護士への依頼はもちろん有料ですし、場合によっては金銭面で負担となりますが、適性な等級認定を貰い、その後の生活をサポートしてもらうのであれば、弁護士に依頼するのが最も確実で安心です。

申請にかかる手間も省けるので、被害者は治療に専念できます。どの弁護士を選べばいいのか迷ってしまうという方は、弁護士が行っている無料相談を受けてみましょう。無料相談は初回限定で、時間制限付きですが依頼人の抱えている問題に対して適切なアドバイスをくれます。

どの弁護士が自分の要望に沿った形で応えてくれるか、弁護士との相性、かかる費用などを総合的に判断し、自分に合う弁護士を見つけましょう。そのために、無料相談はとても有効的な手段です。無料相談は予約制で、事前に電話やメールでの連絡が必要です。

めぼしい弁護士を見つけたら、まずは連絡をして無料相談の予約を入れましょう。無料相談は平日が基本ですが、近年では土日対応をしてくれる弁護士も増えています。夜間の対応も可能というところもあるので、自分のニーズや生活サイクルに合った弁護士を見つけましょう。